”できない=やらなくてもいいではない”ということ
”できないは良い、やらないは駄目”
昔読んだある漫画の主人公のセリフだ。
造園の世界では未経験者はもちろん何もできない。
だが、”できない”と言う事と”やらなくてもいい”と言うことは同じではない。
私はこの言葉をよく新人に教える。
なぜなら新人がベテランの先輩に注意されるときは”できていない”ときではなく、”やっていない”ときだからなのです。
”できない”と”やらない”
例えば、お庭の管理をしている。
新人にいきなり”この木に登って剪定しろ”と言ったところで無理だ。
どこを切ればいいのかも判らないし、木の上での作業も満足にできない。
やってみたところで失敗する。これは”できない”という事だ。
”できないことはやらせない”
特に危険が伴う作業ならなおのことだ。
では、”ここを一時間以内に綺麗に掃除して”という指示ならどうだろうか?
庭の掃除ならだれにでもできそうなものだ。
実際に、常にお庭を綺麗に掃除しているお客様も多い。
だが、”やらない人間”というのは綺麗にと指示したのにゴミだらけだったり、時間になっても終わってなかったりする。
先述のように”できないことはやらせない”ので新人でも一生懸命にやれば終わる時間を設定しているにも拘らず終わらない。
これは綺麗に、時間内に終わるように”やっていない”のです。

ではなぜ”やらない”のか
”やらない”を選択してしまう人の心理には、以下の二つが考えられます。
一つは”仕事に対する意識の薄さ”
造園の仕事は肉体的にキツイ部分が多いです。
暑い、寒い、重い、体力を使う。
”一生懸命やらなくても一日終わればお金になる”という心理がそうさせます。
もう一つは”失敗して恥をかきたくない”というプライド です。
”失敗して怒られるくらいなら、何もしない方がマシ” そう考えてしまうようです。
この”やらない”と言う問題は、なにも新人に限ったことではないのです。
経験のある職人でも”できない”を言い訳にして”やらない”人間がいます。
やらないからいつまでもできない、できないからいつまでもやらない。
これは職人としての成長を自ら止めてしまっている事になるのです。
”やればできる”ということ
ここで一つ思い出してほしい。
自転車に乗れるようになった時のことを。
誰しも最初から自転車に乗れるわけではない。
練習した結果、乗れるようになったのだ。
ここで重要なのは”乗れるように練習する”と言う事と”練習次第でできなかったことができるようになる”という事です。

何も考えずにただ毎日仕事をするのではなく、”どうすれば腕が上がるのか”を考えながら働く。
一流の植木屋への道は一流を目指そうと思った日から始まるのです。
そして、それに向かって”やり続ける”ことで、できなかったことができるようになるのです。
現場で怒られなくなる最短ルートは”できるようになる”ことです。
できるようになるには”やる”しかないのです。
”できないからやらない”ではなく”やらないからできない”。
”できないは良い、やらないは駄目”とはそういう事なのだと思います。
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